私の毎日は実験の連続である

色々な試行錯誤の記録。家事、育児、健康のことなど。

差別について考える

SDGsに関連して、差別の問題に行き当たった。

最近では東京医科大学が入試で女性の点数を無条件に減点していた、なんて話があった。

知人に女性医師や医療関係者が何人かいるのだが正直、私にとってはそんなに大きな関心事ではなかった。

本当に理解していたとは言い難い。

差別問題全般についてそうだ。

例えば、

①会社の採用条件で「喫煙者不可」とするのは差別なのか?

②採用者数の中に「女性枠」を作るのは差別なのか?

といった身近な事柄に、はっきりした回答を出せずにいた。

これまで幸運にも(逆に不運にも、とも言えるが)自分が差別されたと実感したことがない。

もしくは思考停止して不当な待遇を当然だと受け入れてきてしまったのだ。

しかしSDGsについて学ぶ中で、「自分ごと」として捉えられるようになってきた。

 

まず差別の定義から。

定義できないほど複雑、という話は置いといて簡単にまとめると

特定の集団や属性に属する個人に対して、正当な理由なく不利益を生じさせる行為(何らかの除外行為や拒否行為)」

差別 - Wikipedia

より。

あるいは勝間和代さんによれば

「本人が努力などでどうすることもできない事柄で不利益に取り扱いをすること」

である。

 

となると、①喫煙者不可については差別に当たらないと私は考える。

なぜなら、

受動喫煙によって周囲が健康を害する可能性がある、飲食店なので味覚に影響があると困る、匂いが気になる、などの様々な理由があり、

・禁煙することは不可能ではない

からである。

では②についてはどうか。

女性Aさんが女性枠で採用され、能力的には優れている男性Bさんが不採用になったとする。

そうすると男性Bさんは差別的に(男性だから)不採用になったと言える。

しかしマイノリティである女性を優遇するという行為は、差別環境の是正としての措置である。

これは微妙な問題だ。

回答をつけるのは後にして、もう少し考察を深めていこう。

 

なぜ差別をしてはいけないのか、考えたことがあるだろうか。

無条件に「差別はいけないことだ」と教えられ、しっかり理由を説明されたことがなかったような気がしているのだが、私だけだろうか。

よくよく調べてみれば、日本は差別大国である。

役に立つ人間以外はいらないという考え方

優生学 - Wikipedia

が根深く、「人の役に立つ人間になりなさい」と親や教師から言われるのはごく普通のことだし、「自分の存在価値が分からない」などという言葉は❝人間を「尊厳」においてではなく「価値」の優劣において理解する❞優生思想そのものである。

また、面白いのは

待遇表現 - Wikipedia

❝日本は言語による他者の名誉と尊厳に関する差別が激しい社会であり、それを以て礼儀として通用させている❞というのは考えもしなかった。

いかに私が日本人的な考え方に染められていて思考停止しているか、思い知った。

言葉遣いに明確に表れる主従関係が、例えば客と店員、先輩と後輩など、劣位におかれた者の自尊心を傷つける。

なるほどその通りかもしれない。

ほぼ単一民族国家であるという背景、優生思想や待遇表現。

そこから生まれる性差別・部落差別・外国人差別…その他諸々、私たちは乗り越えていかなくてはならない。

なぜなら、差別をされる→差別しても良い→お互いを信頼できない社会→犯罪が多い→他国との戦争も起きやすい、という連鎖が起こるからだ。

だから人権を守り(=差別をなくし)心理的安全性が高い社会にすることで、互いに助け合い繁栄することができる、ということなのだ。

 

ではどのように差別をなくすのか。

基本的には

「マイノリティをマイノリティにとどめるための枠組み=マジョリティが得をするように出来ている枠組み」

と闘うことである。 

就職という例でいくと、企業は

・多様な人種・性別・働き方に対応できる勤務体系を構築する

・評価基準を明確にし、仕事の成果と直結する能力を判断材料にする(労働時間などの条件ではなく)

・企業が成長し続けることで、マイノリティが活躍するチャンスを与える余裕を持つ

といった改善ポイントがある。

個人としては

・マイノリティは成長している分野・会社を選ぶことでチャンスが大きくなる

・Tone Policingに負けない

・差別を乗り越えたマイノリティは、かつての自分と同じような境遇にある人たちが差別を受けないような枠組み作りに積極的に関わるようにしていく

という点に気を付けたい。

しかし個人や企業レベルではどうにもならないこともある。

そもそも女性がマイノリティになってしまう根底には、

・貧富の差から生まれる教育や健康に関する格差

・男女間の教育格差

長時間労働が当たり前の社会

のような問題がある。

これを解消するために政府が、教育費を無償化したり、貧困家庭の支援をしたり、法律を整備して同一労働同一賃金を実現したり長時間労働を規制したり…といった対策を打たなければならないのだ。

そして政府の動きを、私たちはちゃんとチェックする必要がある。

 

以上、まとめ終わり。

ということで②就職における女性枠の件はやっぱり簡単な問題ではない。

女性枠それ自体が差別、ということではなく、世の中の枠組みが差別的というしかない。

企業ができることは上に挙げた通り、多様な働き方を受け入れられる勤務体系を作り、評価基準を条件でなく能力にすれば良い。

そして時間はかかるだろうが色々な政策を通じて女性の教育水準が上がれば、女性枠の必要もなくなるのだろう。

 

〈終わり〉